夫婦・離婚
離婚の手続
離婚には、(1)協議離婚、(2)調停離婚、(3)審判離婚、(4)裁判離婚の4通りの方法があります。
- 夫婦が話し合って合意ができれば離婚届を市区町村役場に提出することで協議離婚が成立します。
- 合意ができない場合、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。調停で合意ができれば調停離婚となります。
- 調停で合意に至らなかった場合、家庭裁判所が審判に移行させて離婚の審判を下す場合もあります((3)審判離婚)。
- 通常は、調停で合意に至らなかった場合には裁判を行い、裁判離婚となります。裁判を行う場合でも、いきなり裁判に持ち込むことはできず、先に調停を経なければなりません(これを「調停前置主義」と言います。)。
離婚の際に決めておかなければならないこと
- 未成年の子の親権者
- 子の養育費
- 子との面接交渉
- 財産分与
- 慰謝料
- 年金分割
離婚に際して、決めるべきことは多数あります。特に協議離婚の場合には、話し合いで決まったことは書面にしておくことをお勧めします。
特に、お金の支払いについての合意事項については公正証書を作成することをお勧めします。
DV(ドメスティックバイオレンス)について
ドメスティックバイオレンスとは、一般的に「親密な関係にある男性からふるわれる女性に対する暴力」を言います。DV防止法により、保護命令((1)接近禁止命令(2)退去命令)の決定を得ることができます。
警察か配偶者暴力相談支援センター(熊本の場合は、熊本県女性相談センター)にまず相談することが保護命令の要件となっています。
夫の暴力に悩まれている方は、まず保護命令を得た上で離婚調停などの手続に進まれるとよいでしょう。
離婚と弁護士
離婚をする場合には、様々な事項について決めていく必要があります。相手が素直に合意してくれる場合ばかりではありません。当事者同士の話し合いだと、法律知識のない方などは相手方に押し切られてしまう結果にもなりかねません。弁護士は法的知識や経験などを用いて依頼者のために法的なアドバイスをしたり、相手方と交渉をすることができます。
特に、DVの被害者で夫に居場所を隠しているなどの事情がある方は、弁護士が代理人になると直接の連絡などは弁護士が行いますし、住所も秘匿できますので、生活の安全を守ることができます。
相談先
離婚とそれをめぐる諸問題などについて、悩まれたら、まずは弁護士にご相談下さい。こんなことを相談してよいのだろうかなどと思われずに、どうかお気軽にご相談下さい。
熊本県弁護士会の法律相談センターでは、法律相談のご予約をお受けしています。男性弁護士、女性弁護士、DV専門などのご希望がある場合には予約時にお知らせ下さい。